英語発音が激変する!シラブル(音節)の切り方と練習法【留学経験者が徹底解説】

英語が速くて聞き取れない、単語がつながって聞こえる…。
そんな悩みの原因は、実は「シラブル(音節)」を理解していないことにあります。
日本語とは違い、英語は“母音を中心とした音のかたまり”でリズムが生まれます。
今回は、留学経験者の僕が、今日から使えるシラブルの切り方と練習法を解説します!
1. シラブルとは何か?|「1つの母音のかたまり」がリズムの基本
基本的に、シラブルは “1つの母音音を中心にした音のかたまり” ということです。
👉 母音(a, e, i, o, u、そして時に y)ごとに1つのシラブルが生まれます。
たとえば:
- po·ta·to([pəˈteɪɾoʊ]) → po / ta / to(3 syllables)
- beau·ti·ful([ˈbjuɾəfəl]) → beau / ti / ful(3 syllables)
- in·ter·est·ing([ˈɪntrəstɪŋ]) → in / ter / est / ing(4 syllables) または in / trə / stɪng(3 syllables・会話では省略されやすい)
日本語は「モーラ(拍)」というもっと細かい単位でリズムが決まる言語なので、英語の場合も、ひと文字ずつ読むと考えがちです。
しかし、英語は違います。母音ごとに1つの区切り(シラブル)ができるという感覚を持つことが第一歩です。 ムが決まる言語なので、「単語=ひと文字ずつ」と考えがちです。
でも英語は違います。母音が響くごとに1つのリズムの山(シラブル)が立つという感覚を持つことが第一歩です。
2.シラブルの切り方|5つの基本ルール
次に、単語をどうやってシラブルに分けるのか。基本ルールを順番に整理していきます
①母音の数を数える(=シラブルの数)
②母音と母音の間に子音が1つなら後ろにつける
③母音の間に子音が2つ以上なら分ける
④接頭辞・接尾辞の前後は切りやすい
⑤シラブルを意識して声に出す
①母音の数を数える(=シラブルの数)
英単語を見たら、まず発音上の母音がいくつあるか数えてください。
これだけでおおよそのシラブル数がわかります。
- ap·ple([ˈæpəl]) → ap / ple(2 syllables)
- ba·na·na([bəˈnænə]) → ba / na / na(3 syllables)
ポイントは母音の文字ではなく、IPAの母音を数えることです!
たとえば cake は「a」と「e」があっても、母音音は「/eɪ/」だけなので1シラブルです。 」だけなので1シラブルです。
② 母音と母音の間に子音が1つなら後ろにつける
2つの母音の間に1つだけ子音があるときは、子音を後ろの母音と一緒にします。
- mu·sic([ˈmjuzɪk]) → mu / sic(2 syllables)
- ti·ger([ˈtaɪɡɚ]) → ti / ger(2 syllables)
これは英語の自然な発音の流れに沿った切り方です。
子音は次の母音とくっつくことで発音しやすくなるため、リズムもスムーズになります。日本語みたいですね! ます。
③ 母音の間に子音が2つ以上なら分ける
母音の間に2つ以上子音がある場合、原則として子音を分けて切ります。
- hap·pen([ˈhæpən]) → hap / pen(2 syllables)
- but·ter([ˈbʌɾɚ]) → but / ter(2 syllables)
ただし注意点があります。「sh」「ch」「th」「ph」などの2文字で1音になる子音ペアはシラブルでは区切れません。
- fash·ion([ˈfæʃən]) → fash / ion(2 syllables)
これができると、英語らしい“音のかたまり感”が掴めてきますよ。
④ 接頭辞・接尾辞の前後は切りやすい
語源ごとに区切ると、単語構造もわかりやすく、発音も自然になります。
- pre·view([ˈpriˌvju]) → pre / view(2 syllables)
- re·do([ˌriˈdu]) → re / do(2 syllables)
- hope·ful([ˈhoʊpfəl]) → hope / ful(2 syllables)
文法的な意味を捉える上でも、シラブルをこのように切って覚えると語彙力アップにもつながります。
⑤ シラブルを意識して声に出す
シラブルをスピーキングに活かす場合、“声に出したときの音節”を感じることが大切です。
たとえば
- in·for·ma·tion([ˌɪnfɚˈmeɪʃən]) → in / for / ma / tion(4 syllables)
4つのシラブルがあり、声を出すと自然に聞こえるのがわかるはずです。
慣れてくると「聞こえてくる音」と「自分で出す音」が一致するようになります。
3.よくある日本人のつまずきポイント
僕が留学中に痛感したのが、日本語話者は以下の3つでつまずきやすいという点です。
①母音の数をシラブル数と勘違いする
②子音を単独で分けてしまう
③モーラで数えてしまう
順番に解説します。
① 母音の数をシラブル数と勘違いする
たとえば
・peo·ple([ˈpipəl]) → peo / ple(2 syllables)
ですが、「e」「o」「e」と母音が3つあるように見えるため「3つ」と数えてしまう人が多いです。
英語のシラブルでは、スペルよりも母音の“音” で区切るので、「/piː.pəl/」は2つの母音しかありません。IPAで表すと、区切りやすいかもしれません。
② 子音を単独で分けてしまう
na·tion([ˈneɪʃən]) → na / tion(2 syllables)
を「na·ti·on」(ネイ・シ・オン)と分けて間違えることも。
「tion」は「ʃən」と1音節で、“sh”は1つの子音という感覚が必要です。
③ モーラで数えてしまう
日本語は「て・ー・ぶ・る」で4拍、英語の「ta·ble」は2シラブル。
この違いを意識せずに4拍に分けてしまうと、英語らしいリズムが壊れてしまいます。
4.シラブルの練習法|今日からできる3ステップ
ここまで理解できたら、次は実際に口と耳を使って「区切る感覚」を身につけていきましょう。
✅ ステップ1|母音を数えるクセをつける
英語で書かれたニュース記事や単語帳を開いて、IPA上の母音を数える練習をします。
何度か繰り返すと法則性がわかるので、「この単語は3シラブル」と一瞬でわかるようになります。
✅ ステップ2|拍手・ステップで“シラブル”を感じる
声に出しながらシラブルごとに手を叩いたり足を踏んだりすると、身体感覚でリズムが掴めます。
例:com·pu·ter([kəmˈpjutɚ]) → com / pu / ter(3 syllables)→ 3回拍手に合わせて発音!
✅ ステップ3|シラブル単位でリスニング・シャドーイング
単語単位ではなく「音節単位」で聞き取る練習に切り替えると、速い英語もつながりの塊として理解できるようになります。
例:When I was a child, I used to live in Japan.[ˈwɛn‿a wəz‿ə ˈt̓ʃaɪld | a ˈjust‿tə lɪv‿ɪn d͡ʒəˈpæn]
上記のように、文章を単語ではなく塊で聞き取るイメージです。
5. 僕が体感した“シラブル切り”の威力
正直、僕も最初は「シラブル?そんなの意識して何の意味がある?」と思っていました。
でも、シラブルを意識して発音練習を続けた結果──
- リスニングが楽になった
- 自分の英語が「単語区切り」ではなく「自然な英語のリズム」に変わった
- ネイティブのスピードに怯むことなく、会話できるようになった
と、ポジティブな変化を実感しました。
特に“単語を1文字ずつ読まない癖”がつくと、スピーキングのテンポと抑揚が一気に自然になります。
リズムが「とぎれとぎれ」から「波のうねり」に変わる感じです。
まとめ|シラブルは「自然な英語のパーツ」
英語を話すとき、シラブルはまさに自然な英語のパーツです。
1つの母音が響くごとにリズムを分け、そのリズムが連なって英語の“波”が生まれます。一つでも違うパーツがあれば完成しないプラモデルのようですね。
- ✅ シラブル=母音を中心にした音のかたまり
- ✅ 母音の数を数え、子音の位置で切る
- ✅ 例外(sh, ch, th)は分けない
- ✅ 声に出して「シラブル」を体感する
たったこれだけでも、あなたの英語は確実に“カタカナ英語”から一歩抜け出します。
留学中に僕が最初にやっておけばよかったと本気で思った練習が、まさにこの「シラブル区切り」でした。
今日からぜひ、単語をシラブルで区切って声に出してみてください。
あなたの英語が、確実にネイティブの波に近づきます。



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